熱損失係数-Q値

 Q値とは室内外の温度差が1℃の時、建物内部から外界へ逃げる熱量(熱的境界から貫流する熱量と換気・漏気により失われる熱量)の合計を延べ面積で除したものになります。

 

よって数値が小さいほど、建物からの熱損失量が少なく、省エネルギー。

 

正確なQ値を求めるには各部位の面積が関係する為、プラン等が決定しなければ計算できません。通常はいままでの経験と簡易計算式である程度あたりをつけて設計していきます。


ちなみに次世代省エネルギー基準では下記のように地域ごとに基準値を設定してあります。
・Ⅰ地域 1.6W/㎡K(北海道など)

・Ⅱ地域 1.9W/㎡K

・Ⅲ地域 2.4W/㎡K

・Ⅳ地域 2.7W/㎡K(新潟市近辺や東京など)

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高性能グラスウール
断熱材施工状況

当社では、北海道基準であるⅠ地域を上回るQ値1.3W/㎡Kを目標に設計していきます。


相当隙間面積-C値

 C値とは、家の気密性能を表す指標になります。
単位はc㎡/㎡であらわされ、その家1㎡につき、隙間が何c㎡あるか?がわかることになります。この隙間は、意図的に設けた開口部(例えば24時間換気のための換気口)は除いたものになり、意図的でない隙間の面積です。

住宅の気密化の目的として

  • 漏気が減ることにより、暖冷房効率がよくなり省エネルギーで快適
  • 壁体内結露の防止
  • 安定的な換気、コントロール

の大きく3つがあります。

 

気密測定の様子
気密測定の様子

住宅の気密化、高気密というと、息苦いイメージをもたれる方もいらっしゃいますが逆です。住宅を気密化することにより、部屋の隅々まで新鮮な空気をめぐらすことができるのです。

当社では、C値0.5c㎡/㎡以下を目標とし、全棟測定しています。


夏期日射取得係数-μ値

南面窓の庇
日射を遮る庇

 μ値とは「建物による遮蔽がないと仮定した場合に取得できる日射量」に対する「実際に建物内で取得される日射熱量」の割合の冷房期間中の平均値。

 

すなわち、数値が小さいほど、日射の影響により侵入する熱量が小さく、冷房負荷が少ない。

 

いくら高断熱高気密住宅でも夏涼しい家を作るためには、建物が受ける日射を考慮しなくてはいけません。その為、設計段階で夏期日射取得係数を計算し、数字として客観的に建物性能を提示していきます。μ(ミュー)値は設計の仕方や、窓ガラスの性能等により数字が大きく変わってきます。


ちなみに次世代省エネルギー基準では下記のように地域ごとに基準値を設定してあります。
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・Ⅳ地域 0.07(新潟市近郊や東京など)

・Ⅴ地域 0.07

・Ⅵ地域 0.06(沖縄など)

 

当社では、一番暑い地域の基準であるⅥ地域の0.06を下回る設計をしていきます。

 


換気風量測定

換気風量測定の様子
換気風量測定の様子

 建築基準法では、一定基準の空気質を確保するために換気設備を設置することが義務られています。しかし住宅が完成し、住んでいる状態で実際にどの程度換気されているのかは測定・実測してみない限り、わかりません施工状況や建物の気密性能などにより、換気量は同じ換気設備を導入しても異なってきます。


当社では、可能な限り換気量を測定し、設計値とのぶれがないように努めていきます。